パソコンメガネ


テクノストレスの原因

短波長光である青い光

分光スペクトルのグラフ
モニター別の分光スペクトル

原因の一つはパソコン等のモニターから出る青い光とされています。液晶画面の多くは明るさを強調するため青い光を多く含みます。白色に見えても青色光が多く含まれます。

青い光は紫外線に近いため眼への負担が懸念されています。また、青い光は赤い光に比べ約4.4倍散乱します。目の中でも散乱するためチラつきや眩しさの原因になりやすいとされています。

私達の目に入る光は、目の中の網膜(カメラでいうフィルムやCCD)で結像しますが、その距離は光の波長によって少しずつ異なります。

例えば赤色光が網膜上で焦点を結ぶとき、黄、緑、青と波長が短くなるほど、網膜の手前で焦点を結ぶことになります。メガネの度数が合っているのに像がぼやけて見えるのはこれが原因の一つです。

ブルーライトの定義

ブルーライトとは、図のように目に見える光(可視光線)のうち、人が青色として感じる光を意味し、分光測定波長にて、380nmから500nmまでと定義されています。

2021年4月に、「小児のブルーライトカット眼鏡装用に対する慎重意見」が次の6団体の連名にて出されました。

日本眼科学会

日本眼科医会

日本近視学会

日本弱視斜視学会

日本小児眼科学会

日本視能訓練士協会

 

この中に、

「小児にとって太陽光は、心身の発育に好影響を与えるものです。なかでも十分な太陽光 を浴びない場合、小児の近視進行のリスクが高まります。ブルーライトカット眼鏡の装用は、ブルーライトの曝露自体よりも有害である可能性が否定できません。」

と言う文言があります。

 

子供さんにおいては、ブルーライトカット眼鏡よりも長時間スマホやゲームをやらないことのほうが大切です。

眼の緊張

老眼の必要な世代の方に限らず、若い人でも近くを長時間見るというのは眼に負担を強いることになります。

眼は近くのものを見るとき、眼の中にある毛用体筋を緊張させピントを合わせます。この力を調節力といいます。それと連動して眼球も近くのものに両眼の視線が合うように、眼のまわりの筋肉を使って眼球を内寄せします。この力を輻輳力といいます。

長時間の作業による眼の緊張、眼のピント合わせと内寄せ運動(輻輳)が、モニターという近距離の狭い範囲に集中する為、常に眼を緊張させている状態となり特に負担をかける原因となります。

スマホやパソコンの使用による疲労は青色光よりも調節や輻輳によるものが大きいと考えられます。

パソコンメガネにできること

光の量のコントロール

レンズメーカー各社より発売されている青色光カットレンズを使用することで、見えにくさの原因の一つである青い光を効果的にカットすることで眩しさを和らげて快適な視界を作ります。

 

また、網膜の手前で焦点を結ぶ青色光が減少することで明暗の差がハッキリとした見え方になりコントラストが向上します。

図のように焦点距離の差が小さくなるため、滲みやぼやけが減少しクッキリとした視界を確保します。

この機能は人により効果の感じ方が異なりますので、店頭にてお試しいただくことをお薦めします。

 

ブルーライトカットレンズには、特殊な染色により青色光を吸収するカラーレンズタイプと無色でありながらコーティングにより反射するタイプがあります。

屈折率1.6以上のプラッスチックレンズのみ対応しています。

 当店にはカラータイプ、フィルタータイプのテストレンズがございますので実際のパソコン画面を見ながらお試しいただけます。

青色光カットの効果
光の波長による焦点の違い

眼の仕事量を軽減する

パソコン作業によるピントの調節、内寄せに伴う眼の筋肉の仕事、これらをパソコン用メガネで補うことで眼が楽になることがあります。

パソコン画面までの距離を測り、画面を見るのに必要な調節量を測定します。余分な調節をしなくてもよい自然に楽な状態で画面を見ることが出来るよう眼鏡で補います。

ピントの調節と同時に両眼の内寄せ運動を行いますので、両眼のバランスが狂わないように気を付ける必要があります。

パソコンメガネをご希望のお客様は、あなたの眼からパソコンまでの距離を測ってご来店ください。

パソコン作業が楽になる方は多いですが、パソコンメガネはあくまで補助です。負担軽減には作業環境、姿勢、定期的な休息が大事です。

老眼について

老眼のはじまり

人は、手元にピントが合いにくいと感じたとき、初めて老眼を意識します。しかし老眼は、他の老化現象とは少し異なり、誰でも子供のころか徐々に進行しています。

眼は近くを見るとき、図のように水晶体の形を変えますが、このピント合わせ能力を調節力といいます。眼の筋力が落ち調節力が年齢とともに低下することが、老眼という現象です。

老眼は、近視、遠視、乱視とは別のものです。近視の人は老眼にならないといわれますが、近視の方は手元にピントが合っているっため、老眼になっても比較的手元が見えることから老眼に気づきにくいだけなのです。

現代は、パソコンや携帯電話の操作など長時間近くを見ることが多くなり、調節を強いられる生活習慣となっています。調節による眼の負担が疲れの一因となっているようです。

遠方視の眼の状態
水晶体が薄い
近方視の眼の状態
水晶体が厚い

眼鏡でサポート

年齢別の調節力
年齢とともに衰える調節力

老眼はすべての人に起きる生理現象です。

程度の差はあれ、遠視・正視・近視すべての方が老眼になります。また、グラフのように調節力は衰え続け、元に戻りません。眼鏡でのサポートが最も有効ですので、40歳前後で疲れや不便を感じ始めたら早めの使用をおすすめします。