ルーペの役目は見るものを拡大して、いろいろな作業を行いやすくすることにあります。一方同じ近くを見る時に使用する老眼鏡は網膜上にきちんとピントが合うように調節する為のもので、拡大して見る為のものではなく役目が違います。
ルーペと老眼鏡を併用すればよりハッキリとした拡大像を見ることができます。
まず始めに、どのような場面で使いたいか、何を見るのかを考えます。
例えば新聞を読む、外出先で値札などを見る、手芸などの細かい作業をするなどです。
目的により使い易いルーペのタイプが違います。
次にルーペの倍率を決めます。眼鏡で矯正した上で決めるのが基本です。
例えば、新聞を読む為に必要な近見視力は約0.5です。
そこで視力が0.1の方に必要なルーペ倍率の目安は5倍となります。
画像は必要倍率の求め方の計算例です。
倍率とは
25センチ離れた状態で対象物を見たとき、対象物が最大で何倍に拡大されて見えるか、を意味します。
たとえば、2倍のルーペで見たときは対象物が2倍に、4倍のルーペで見たときは対象物は4倍になります。
25センチ離れて見たときが基準となり、眼とレンズ、あるいはレンズと見るものの距離によって実際に見える大きさは変わります。
使用目的により、最も使い易いタイプを選択します。ルーペは用途によって何種類か使い分けると、より快適に見ることができます。
1.5~4倍までの低倍率ルーペの場合には、眼から25センチ程離すと楽に使用できます。
ピントが合っている範囲内で拡大率がもっとも大きくなる間隔が適切です。広い範囲を読み取ることができます。
4~20倍位までの高倍率ルーペは観察したり細かいものを見るのに適しています。片目での使用となり倍率が高くなるほどルーペを目に近づけて使用しないとクリアな拡大像を得られません。ルーペと対象物との間隔を調整してピントを合せて使用します。
表は倍率別の好ましい距離です。ご参考にしてください。
ルーペ拡大鏡を効果的に使用する大切な要素の一つは、適切な照明の下で使用することです。
特に年齢が高くなるにつれてその重要性は増していきます。
50代の場合10代に比べて約6倍の光が必要です。ルーペとライトで見やすさが倍増します。
十分な明るさが用意できない場合、LEDライトつきルーペを使用すると薄暗い部屋でも見やすくなります。